肉料理の欠点
脂っこい肉料理を食べた直後には満足感があるのに、1時間もすると「ぐったり」としてしまう経験はありませんか?
対照的に魚を食べた後は、時間とともに充実感が増してくることはありませんか?
両者の違いは脂肪酸の違いにあります。
肉と魚。洋食と和食。カラダに与える影響の違いをお話します!
ところであなたはどのくらい「和食」召し上がっていますか?
炊き立てご飯にアツアツの味噌汁。焼き魚と納豆とお新香。私はそれだけで大満足です。日本人に生まれてよかったと思います。
こういった伝統的和食の栄養価は非常に高いものなのです。
実は、不健康国アメリカが30年も前から注目していました。その具体的内容は下記の通りです。
1977年にアメリカで、5000ページにも及ぶ健康問題に関する調査報告が議会に提出されました。
当時のアメリカでは、国民一人当たりの医療費が先進国中トップクラスであるにもかかわらず、生活習慣病で亡くなる人が増え続けていました。アメリカ政府は、総力をあげて健康問題の解明を試みました。
上院に特別委員会を設置し、徹底的な調査を行ったのです。その時の委員長のジョージ・マクガバン議員の名前をとって、この調査報告は「マクガバン・レポート」と呼ばれています。
マクガバン・レポートでは、当時アメリカ人の死亡原因上位10位のうち半分が食事と密接に関わっていると発表されています。
1位の心臓病、2位のガン、3位の脳血管疾患、7位の糖尿病、10位の動脈硬化の5つです。
更に、アメリカ人の平均的な食事が生活習慣病を作るのに最適であり、これらの病気は肉食中心の誤った食生活がもたらした食源病であり、薬では治らないと結論付けています。
マクガバン・レポートでは、理想的な食事の例として、伝統的な日本食をあげています。
伝統的な日本の食事とは、精製していない穀類と豆類を中心として、季節の野菜や海藻、魚介類、生ものなどを豊富に取り入れた食事のことです。
現代の日本の食生活はどうでしょうか?
欧米化が進んでしまっていますね。肉料理の量が増え、野菜や生ものをとる量が減っています。
また、忙しい日々のなかでは外食、インスタント食品、コンビニ弁当などが増え、栄養が偏りがちです。
伝統的日本食を1977年になってようやく称えるアメリカ! しかしながら、戦後、こういった日本の食生活を大きく変えたのもアメリカなのです。
皮肉なものですね。
なぜ肉料理が不健康なのか?
さて、食文化の欧米化の大きな特徴は、肉料理の普及と言えるのでは?
肉自体は重要なタンパク源ですが、牛肉や豚肉を食べると多量の脂肪をとることにもなります。
脂っこい肉料理を食べた直後は満足感があるのに、1時間もするとぐったりとしてしまう経験はありませんか?
牛肉や豚肉に含まれる脂肪の多くは飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸は、室温では固まりとなります。
例えばラードは豚の脂肪ですが、室温では溶けずに固体のままですよね。フライパンで熱するとようやく溶けますが・・・
実は、人間の体温は牛や豚の体温より低くて、飽和脂肪酸は人間の体の中では固体になってしまうんです。
ですから、それらを食べると体内に吸収された後、血液の中で固まり出すのです。
つまり、吸収された飽和脂肪酸が赤血球をべたべたにして、血流を悪くしてしまいます。
いわゆる「ドロドロ血」になってしまい、それらは毛細血管を通ることができなくなります。
そして、酸素を全身にくまなく運び込むことができなくなり、細胞はエネルギー生産をすることが難しくなります。
細胞内でブドウ糖を代謝するクエン酸サイクルには酸素が必要で、酸素が届かなければ、ブドウ糖がエネルギーに転換できずにカラダの活力が出なってしまいます。
なぜ、日本食なのでしょうか?
一方、植物や魚の脂肪は、不飽和脂肪酸の割合が高く、室温で液体をなしています。
魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸は、肉の脂肪とは逆に血液の粘度を下げて流れやすくしてくれます。
いわゆる「サラサラ血」にしてくれるのです。
また、赤血球細胞に取り込まれると、赤血球が柔軟性を増して、毛細血管の狭い通路にもらくらく入っていけるようになります。
つまりEPAを多く含んだ魚を食べると、カラダの隅々まで血行が良くなるのです。
ですから、肉料理を食べたときとは対照的に、魚を食べた後は時間とともに充実感が増していきます。
EPAを多く含んでいるのは、いわし、さば、あじ、鮭、かつおなどの赤身の魚です。鯛やひらめなどの高級魚よりも大衆魚に多く含まれていることになります。
穀類と豆類を中心に、野菜料理と大衆魚を多く取り入れていた日本の家庭料理は、まさに理想的な食事だったと言えますね。
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